1996年6月26日

1996年6月26日

雨コンコンです。なかなか正しい梅雨してます。
今、「華紋」に挑戦中です。難しいけど、二筝やってみたいな。
そう言えば、尺八もやってみたいな。三絃も、17絃もやってみたいな。誰か教えてくれー。
定期演奏会で、古曲とか聴いていると、お筝らしいなあと、つくづく感心するんだけど、なんか自分の中では違和感があるんですよね。
どうしてかなと思ってて、気付いたこと。
私はお筝が好きというより、音楽が好きなだけなんじゃないかと言うこと。
だから、お筝でどんなことができるのか試しても見たい。洋楽の人とセッションするって、どんな感じなのかな。音楽そのものが好きな人で、いろんなことやってみたい人っていっぱいいると思う。
インターネットで探したいとは思っているんだけど、ホームページを作るところにさえ行っていないから。ンー、なんとかせねば。
林氏が、古曲は三絃があれば三絃に合わせて吹けばいいけど、新曲はどこに合わせていいか分からないと言っていた。そういえば、その辺深く考えたことがなかったけど、新曲と言うか、現代曲は自分でやって見て、各々のパートが独立していると思ったことがある。   伴奏というより、そんな言葉はないんだろうけど、共奏的な。それぞれが自分の立場を持っているから、ここ一番、私の音を聴いて、みたいなところがどこかしらにある。その代わり誰にも頼る訳には行かないと言うことだ。だから私は面白い。尺八にしたって決して添え物ではない。一緒に演奏していると感じられるからいいと思うんだけど。

1996年6月25日

1996年6月25日

「祭りの終わった日」って倉本総のテレビドラマがあったけど、今そういう気分。
ずっとお祭り続いていればいいのに。
子供の頃、秋祭りを楽しみにしてて。振り袖着せてもらって、夜店を見に行って、毎年壊れてしまうのが分かっているのに水飲み鳥を買ってもらってた。お店の灯りがキラキラしてて、知らない人が急に沢山歩いてて、少し恐いんだけど、ドキドキして楽しくて。
だけど、2日間のお祭りが終わった翌日、学校に行く時に見る夜店の後片付け。急に秋風が冷たく感じられて淋しかった。
今、そんな気分。

1996年6月24日

1996年6月24日

 定期演奏会終わりました。
前日から、やけに不安で。ドキドキしてた。会場に着いても、緊張したままで、なんか落ち着かないのです。どうにもならない。
1番「花の歌」
何を弾いているのか、わかんなくなっていた。
尺八との呼吸が合わない。惨め~。
2番「篝火」
尺八緊張で間がはずれた。もう、なんか調子狂って出のテンポがゆっくりのまんまで、どんどん遅くなっていくうちに、自分だけ出るとこ、全く手が動かなくなっちゃいました。尺八のせいにしちゃいけないと、立ち直ろうとした瞬間、小田さんいきなりスピードを上げて来た。そしたらめちゃめちゃ調子戻って、どんどんのった……しかし、その時すでに曲の4分の3は終わってた。
……もうだめ、みたいな。このあともう8曲も弾くなんて地獄のようだと思った。
ステージは、自分の音がよく聞こえる。客席はどの音も、まあよく聞こえること。ゲー!!だ。
もうこうなったら覚悟するしかない。
初心、初心、ダメ元。
3番「躍る」
少し力が抜けて。やっといつもの気分で弾けて、落ち着いた。
4番「螺鈿」
三村氏から「ゆっくりね、ゆっくりね」と言われて、考えすぎたというか、本当にゆっくりになってしまって、かえって間が取りにくい。
このまんまじゃ何とも切ない「螺鈿」になりそうだったけど、小田さん、やっぱりスピードを上げて来た。ありがたいね。
5番「流れ」デース!!
これは、曰く付きの曲になってしまいました。
尺八の矢部さんと、この曲のことがきっかけで喧嘩になったのです。彼は彼で、この曲に自信があったみたいで、おめえらなんかにやれんのかと。勿論、お酒の席でしたから、みんな酔っぱらっての話だけど、言われた私もキレた。
「私たちには私たちの「流れ」があるし、それは絶対面白いよ。聴いてもいないくせにガタガタ言うんじゃないよ!!」
そしたら彼、「ケッ、なんぼのもんじゃ」とばかにした。
くやしくて、くやしくてつい叫んでしまいました。
「もう出来た人とか、初めから出来る人は、出来るようになろうとして一生懸命がんばっている人間の気持ちがわかんないんだよ!」………これだけは理解してくれたみたいでしたけど。
んで、結局本番彼の尺八で演奏することになったのです。
さて、当日。
スピードのコントロールはまあまあいけたんだけど、後半、凄く好きで、楽譜なんか見てないあたり、音がすべって。ウワーッとか思うんだけど、止まれない。
なんか、坂道を転げ落ちるようにラストへ突入。でした。
6番「涙のトッカータ・シバの女王」
ジャーン!一筝の音がとれないよー。
間数が数えられないよー。
最後なんて、弾かないうちに終わっちゃったよー。
皆さん、ごめんなさい。
7番「編曲民謡調」
尺八が駆け足になってしまう部分、合同練習の時も言ったんだけど、やっぱりトットコトットコ速くなっちゃった。
でも2回ぐらいしか合わせてないのに、立派なもんでした。三村氏の17 絃、決まってた。  凄くよかった。
8番「EMOTION」
こちらは、始まる前に小田さんが「飛ばすよ」と言い出した。練習のとき、私の出のスピード上がらなくてみんなイライラしてたんです。そっかー、と思って出たら……。
終わったら小田さん、「あんなに速くすると思わなかったんだもの」……ごめん。
9番「妖精の踊り」
いやいや三村のお父さん、そんなに速くなくていいから。
テンポ戻すので必死でした。
10 番「鯱の城」
最後の最後で三村組としての本領が発揮されました。
終わりよければすべて良し。とは三村氏の言葉。
いやほんと、そう思ったよ。疲れきって。

####打ち上げの席上、阿東先生に目茶目茶誉められました。上手になったって。中根先生なんか「私、超えられました」って、ちょっとそれ、言い過ぎだし。
「頑張ってるゾ」だけは、本当に伝わったのかなって思ってる。
だけど阿東先生、さすがです。「流れ」で、私がスタッカートの手を抜いてやってる一ヶ所を気付かれていました。

1996年6月18日

1996年6月18日

12日は塚山で合同練習。
筑紫のオールスターキャストの前で弾く「流れ」は、震えました。全体的にトチってばかりだったけど、やっぱりひとりで練習している時とは緊張感もさる事ながら、楽しさが段違いです。

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時々前の方を読み返しては、また書いたりしているのですが、どうにも滅茶苦茶ですね。浮いたり沈ん だり、燃えたり消えたり。表かと思うと裏になったり。
結局のところ自分でもわかんないんですよ。
何を書きたいのか。何をしたいのか。
「全てを分かっていて、何も考えず、理屈など書かず、一心不乱にお筝を弾く」こそが真の道であろうかと思 ったりもするのですが。
いちいち自分を励まさなければ出来ないんだったら、やらんでエエって感じもするのですよ。
嫌ならやめちゃえよ、と。
子供の頃のように、風に揺れる木々を見ていても、何の形にも見えない。木は木にしか見えなくなっています。
あの頃のように、未来の自分がふと見えたり…しないんです。
そんなのは、客観的に考えれば理由は分かっているし、43歳、子持ちの主婦に求めるべくもないものだと言うことも理解しているのだけど、どこかであがいているんです。
大人になれないからかもしれないけど、なりたくないのです。
そうそう、出来れば子供になっちゃいたい。

1996年6月3日

1996年6月3日

自分がどんな弾き方をしているのか、どう弾くべきなのか、知りたいと思ってテープにとってみた。
愕然として。力尽き果てて。
なんか振り出しに戻された感じ。

エモーション?スピードのことだけじゃなくて小田さんは滅茶苦茶がっかりしているんだろうな。一言で言えば、全くなっていない。
リズムを正しく刻めていない。アルペジオに聞こえない。
スフォルツァンドが全然きいていない。強弱がついていない。

批判されたらされたで腹立つ気もするし。
だけど歌えていないのであります。

螺鈿も超かわいそう。
うるさいだけ。弾いていてもうるさいと思ってたけど歌えてないからやたらうるさい。

どうしたら…もちろん練習するしかないことはわかっているけど。
栗島さんに言われたこと、噛み締めますね。
自分の音ってなんだろう。ちゃんとテクニックがつけば出せるようになるのかな。