1996年1月31日

1996年1月31日

年が明けました。
4日、初仕事。賀詞交換会でのBGM。央さんが買ってくれた着物で。
誰も聴いていなくて、しかもみんなべらべらお喋りしている中での演奏の難しさを実感。
私は環境に弱いというか、真っ直ぐに見詰められてもあがってしまうし、誰も聴いていないと緊張感ゼロでメタメタ。自分の世界へわき目も振らず飛び込めず、うろうろしている。
結局自信がないんだろうな。

次回は2月18日の観梅会になります。

浜さんのグループに手伝いで出ます。「乱れ」、「都踊り」。
「乱れ」、なんとなく今日、自分の「乱れ」になった気がしました。今まで如何にいい加減な練習しかしていなかったかも実感するけど、最近のように目まぐるしく、色んなジャンルの曲を、しかも超特急で覚えて、弾かされたことも役に立っていると思う。ありとあらゆる場面に出くわす訳です。思いもよらない手法とか、音の展開。初めは戸惑ってばかりいたけど、最近では、なんでもありなんだと思うようになっています。
だから、既成概念に囚われていたのでは、とても現代曲には飛びついていけません。
その経験を踏まえた上で、古曲なり、宮城曲を見ると、全く違う感覚で捉える事が出来るようになって来たのです。古曲や宮城曲はこうなっているんだ。と改めて見直している感じです。
「春の夜」も「遠砧」も新たな感覚で、自分の「春の夜」、「遠砧」になって来つつある気がするのです。
発見するという事が、これほど人をワクワクさせるものだとは、本当には分かっていなかった気がしています。
発見するから、もっともっと弾きたくなるし、もっともっと知りたくなるのです。
今、飽きて、弾きたくない曲がありません。
それぞれの曲が不完全だから、毎回何か教えられます。まだまだ進歩はしていないけど、変化は、しつつあります

1995年12月22日

1995年12月22日

イベントでの演奏の依頼があった。時間切れで用意した全曲はできなかった。
山谷さんは尺八の先生だけど、お筝もやっていたとは聞いていたが、なんと中根先生の弟子で、資格まで持っていると聞いて愕然。なんか私なんてどうしようもない感じです。

1995年12月1日

1995年12月1日

####音の響きに関して。
ポイントを押さえた上でだけど、絃を揺らすと、かなり響く。いつ揺らすかは、下手にやると汚いので、注意が必要である。

最近思う事。
何かに負けたと思う時、
それは決して他人に負けたのではなく、
自分自身に負けたのだという事。
特に相手が私と勝負してるなんて思っていない時。
人は、結局自分としか戦っていないのじゃないか。

今「篝火」の練習中。
弾いても弾いても満足出来ない。「自分」が定まっていないのだと思う。みんなそれぞれ、何らかの形で指導を受けてたりする中で、それがない私の場合、今のところ仕方ないか。自分で出来る時なんて来るのかな。

1995年11月20日

1995年11月20日

10日の一等星のステージはすくい爪が全然引っかからなくて 困りました。全体として、どうもここ一番と言うところで、貧弱にまとまってしまう気がする。小田さんの音に対し、響きが足りない感じで、どうにも情けな い。
18日日本文化交流会では、BGMのありかたを、みんなから教わった。
「六段」にしても「千鳥」にしても、静かにゆっくりと流してい く。着付けの説明に呼応するような演奏となったが、すべて山谷さんや、小田さんのとっさの対応である。
だが、弾いているうちに全体の流れ、会場、 客の反応、その中にいる私たちといったものが見えてきて、生演奏のBGMの凄さを感じた。
山谷さんの英語での解説。これもまた味わい深く、素敵な 英語で楽しく、絶品である。
みんなの芸の深さには感動してしまいます。
正統派の演奏会では得られない充実感がありました。

1995年10月31日

1995年10月31日

11月に一等星のステージと、日本文化交流会(着付け教室)のBGMを、と言われている。
やる曲は大分あるんだけど、これと言っ て目新しいものがないんですよ。そこそこ弾けそうな曲ばっかりなもんで、急に意欲が湧かなくなったというか。
そんなこんなしてたら、どの曲もなん か中途半端でまともにゃ弾けていなかったりして、ますますやりたくない感じになって。
「こ手毬」と「篝火」を、「やったことないよー」の一言で降 ろされましたが、受けときゃ良かったと、後悔しています。

####

結局私は鈍いんですね。何度もやらないと、どう も理解できないらしいんですよ。
どうどう巡りしているから、練習に何時間も掛かってしまうんじゃないのかな。
最近は少しズルくなって、あ る程度練習したら、止めて別の曲に移るんです。時間を置いてまたやってみる。
あんまり集中しすぎると、却ってその曲が見えないのかもしれないと思 うんですよ。だから、毎日少しづつ。
ま、色々やって見ますよ。歳をとるたびに自分の「馬鹿」を発見してしまいます。課題ばかりが増え続けます。

**** なぜ、人はあがってしまうか
山谷さん:良く見せようと思うから
小田さん:技術を誉められようと思うから****