2001年11月8日

5日に田嶋先生のリサイタルに行ってきた。
田嶋門下の人2人に出会ったので、一緒に聞いた。
「鷺娘」と「時の庭」という書き下ろしの新作2曲。
プログラムの初めが「鷺娘」。2人の人の前衛的な舞とのコラボだったのだが、この舞の意味がよくわからない。
1曲30分以上もかかる長いもので、こちらはなんとかその舞というかパフォーマンスの意味を読み取ろうとするのだが、「鷺娘」のイメージにどうしてもつながらない。
1曲目が終わったところで休憩となったので、隣にいる彼らに「今のわかった?」と聞いたら、二人ともわからないという。
しかし、鷺を2人で表現するということは、親子ってことかな~。
親子なら、飛び方でも教えてたのかな~。
そうならば、曲想とばらばらじゃない?
人が出てくると、どうしても動きや表情に意味を見つけようとしてしまうから、疲れるよね
とか、さんざんけなして、でも会場の中でわからないのは私たち3人だけかも。ということになり、私たちはレベルが低いのだろうという結論になった。先生にいつも叱られるわけだよね、と。

ところが、である。
休憩が終わり、「鷺娘」の作曲者前田智子さん(実は演奏中私たちの斜め前にいらした!)が「鷺娘」の解説をします。とマイクで。
終わってから解説もなかろうにと思っていたら、最後に「本日は急遽プログラムを変更して1曲目に「時の庭」をお聞きいただきました」ときた。

・・・・・・彼らと涙を流して声も出せないまま笑い転げた・・・・・

2001年10月12日

ここのところは、降って沸いたように「弟子」ができて、そのお稽古があったり、ボランティアの演奏やら、定期演奏会やらをやっていた。

そんな中で、今までとは違う種類の失敗を重ねている。

今日3年前のMDを聞いた。「こきりこの里」「祭りの夜の幻想」「波光」
今、それをやれといわれても無理かなと思うほど、伸びやかに弾いている。
こきりこなんて、私としたら最高の出来。まず、間違わない。コケない。
それを3年も前に出来たのに、今どうしてあらぬ失敗をしてしまうのだろう。

中根先生の音色は、なんて大人なんだろうと思う。必要な色、長さ、速度を熟知しているという感じ。第3の目を持っている。
完璧にプロとアマの違いである。

今、ここへ来て、とんでもない失敗・・・・・
・爪が抜けそうだの、いすの高さが合わないだの、尺八とのピッチのずれだの、気にしている間に演奏のタイミングをはずす。
・押し手の高さが狂ったのにとっさに修正ができない。
・練習で間違うところを本番でもやってしまう。

こんなことをやってしまう理由のひとつかと思うけど、「たて」になるプレッシャーに襲われるというのがある。
中根先生のカリスマ性は、そこにもあるのだと思う。

その曲のリーダーになったら、やはり絶対に間違えてはいけない。誰がコケても、ペースメーカーとして絶対にたじろがず、対処しなくてはいけない。
そう考えると、本当に厳しいことになる。
「もう失敗は許されないのだ」という思いが頭をもたげた。
不特定多数ではなく、はっきり誰とわかる人間が私の音を聞いているはずなのだ。
「弾ければ満足」では、もうだめなんじゃないだろうか。
そのために、もちろん技術は欠かせないけれど、もっとも重要なのは精神力だという気がしてくる。
技術的に苦手なところなど、すべて克服しなければ許されない。その上で精神的な強さというものを要求される段階に入ったのではないだろうか。
そして、今私にはそれが、精神的強さが不足していると思う。
自意識が弱すぎる。
偉くはないけれど、立派でなければ。
舞い上がってなんかいられない。たじろいでなぞいられない。

2001年8月20日

目下のところ、「トワイライト・セイリング」に夢中
リズムの変わり目をどうつなぐか。
矢部氏はCDを聞きたいと言ったが、「サンプルから入る」という姿勢から少し離れたほうがいいと思う。

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18日~19日浅草に行ってきました。
浅草のテプコ館で、先日松本の本屋で見た石井美千子という人の人形展があるというので。
ついでに浅草見物、どぜう鍋っちゅうことで。
「浅草」というところは不思議な街です。
人出も多いけど、日常が見えません。
年中お祭り騒ぎなのか、それが日常なのか。観光一色の街です。
魅力的だけど。

また半襟買っちまった。

石井美千子さんの人形展は、「昭和の子供達」というものでした。
やはりすばらしかった。暖かくて、切なくて。やさしい人形たちでした。

下町資料館で辻村ジュサブローの人形を展示しているというので、そちらにも行きました。
吉原の三浦屋の建物の中にジュサブローの人形がいるわけです。
建物も微に入り、細にわたって丸ごと作ってあります。花魁の部屋にはお箏がありました。建物自体非常に美しい。
あこがれのジュサブローの人形を肉眼で見られるんです。
展示会場の照明のせいで、紫色は少々飛んでいましたが、着物の着せ方が、もう、ほ~んとに色っぽくて。特に襟とかがそうなんだけど、なんせきっちり着せないのです。そのふにゃふにゃ感が、肉体の息吹を感じさせているんだと思うんですよね。圧倒されました。

お昼のラーメンもおいしかったし、アイスクリームも絶品で。
もちろん駒形どぜうは最高!!!   たのしかったよー。
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2001年8月17日

定期演奏会のMD聞いてて自分の足りないものがまた見えた。

中根先生の音や演奏があまりにも大人で、音楽的で、私の幼稚さがあからさまになってむしろ聞きたくないほど落ち込む。

すごく早口でしゃべっているという感じ。
ぞんざいではないけれど、早口。
手馴れた雰囲気というのとも違う。

要するに、幼稚な早口ということなのかな。

心の中からわきあがる味がない。
いわば、頭で考えた味?
曲にもよると思うけど、結局雑なのかな。

2001年6月8日

サッカーの話

誰かがボールを持ってゴールにむかって走っているとき、そこからどんなに遠くにいる人も全力で走っている。
ストレッチをやっている人も、実は相手へのけん制を常にしている。
ゴールキーパーも、いつでも来い。任せろ。と、チームに常に安心を与えている。

これがチームなんだって。

それがアンサンブルだよね。
一人でやっているんじゃないんだと、あらためて自分に言い聞かせたい。