第3章「海の青さに」絶望と覚醒の中で

1996年7月16日

1996年7月16日

今「錦秋」を含め、5曲練習しているけど、たまにテープと合わせると、自分のイメージとテープの速度感が全部違うのです。今までこんなことなかったのに、何か手抜きしちゃってるのかな。
「海の青さに」は勿論全くついていけません。「錦秋」以外はそれぞれ繰り返しばっかりで、一人でやっていると飽きてきます。どっちを向いても、なんか壁で。
そうですね、なんか穴倉に入っている気分です。
ステージとか舞台(これ、同じだけど、ギャラ付はステージ、ノーギャラは舞台)に出る時って、ほら、晴れの・・・とかいうでしょ。あれ、本当だなって思うよ。いじいじ練習している時って穴の中にいて、ステージに立つためにはその穴から出なきゃいけない訳でしょ。当然穴の中って暗くてさ。ステージ立ったらライト付いてて、まさに「晴れ!」な訳よね。
穴の中にいると周りが何にも見えないから、気持ちも内側にこもって行ってしまってる。
特に毎日家の中に一人っきりでいるから、会話もなくて。いやー、暗い暗い。辛いよ。淋しいよ。イヤんなっちゃうよ。
「海の青さに」?、這い出せない感じするもの。やっぱし。
これのせいなのかな。毎日毎日お筝の夢ばっかり見るんですよ。30分うたた寝したってお筝の夢。とりつかれてんのかな。
宮田耕八朗?、初めてなんですよね。それが「海の青さに」じゃやっぱり無茶ってもんじゃないですか?だけど高本さんに対して悔しいしね。しかし、悔しい以上に難しいよー。どうしたモンだろ・・・・・・女史17絃できちゃったかなあ。
イライラするから「じょんがら」やった。ここのところ、右の手首が痛いです。字を書くのも力が入らないです。
打開策、打開策。・・・・・・ない。
あーあ、ビール飲んで、寝ちゃいたいな。

1996年7月13日

1996年7月13日

昨日は横須賀でステージでした。Firstステージではお客さんがいっぱいで、燃えました。小田女史のメンバー紹介も冴えてて面白かった。
山谷さんに音が良くなった、良くなったと誉められました。素直に嬉しかったです。
ミキシングが、あまり良くなくてキンキン響いて困りました。と思っていたら、Secondステージでは急に抑えてしまったので、みんなちょっと乗りにくかったです。
1ステージ3曲だったので、1面で2曲分の印をつけたんだけど、転調の印を忘れたり、1音転調を半音にしてしまったりでヒヤヒヤもんでした。せっかく作った座布団は忘れるし、なんだかなあって感じ。
赤と青のついた色鉛筆が必要です。

1996年7月11日

1996年7月11日

台風は東北沖へ北上しました。ピーカンです。
一面の青空で、体は軽いけど暑いです。
さあ、今日も練習ぢゃ。

1996年7月10日

1996年7月10日

お筝の奥の深さを噛み締めている今日このごろです。
今一番ひっかかっているのは「海の青さに」で、眠っていてもうなされます。私には無理だと思う。だけど、高本氏に「無理だよ」と言われたら、腹が立って。挑戦するのは自由だから・・・・・・
上手になりたいな。
継続が最も困難だなあと思います。
漫然とではなく、いつも意識を持って心を燃やしつづけるというのは、やはり大変です。
ともすれば気弱になる私は「厳しい試練の時」をしょっちゅう迎えることになる訳です。
昨日「虫の武蔵野」とか「比良」とか「初鶯」とかやってみたら、全然できなかった。やっぱり宮城曲は難しいです。
宮城は弾けない。現代曲もものにならない。ヘナヘナ。
へなちょこってどういう意味かな。
グ、グ、グ、苦しいゾー。

1996年7月9日

1996年7月9日

「雪人形の夢、花と風の物語、子供のためのラプソディー(3、4章)」なんとか形になりましたけど、昨日「海の青さに」をと。
今何十回も聴いてるんだけど、チョー難しいんです。これまでとはまた違う難しさ。AとBはゆっくりなんだけど、尺八と17絃に合わせるのが難しそうだし、Cはあまりの速さに追いつくのかどうか。なんか先が見えないって感じ。
「花と風の物語」中指の訓練になるねって話してたところ、何度もやってたら、本当に中指を通して肩まで痛くなって、こんなんじゃ舞台で一曲丸ごと弾けないんじゃないかと思ってた。ところが、更にやっているうちにある瞬間から全然力がいらなくなってしまった。エッ?とか思って自分の手を見たら、フォームが変わってしまってるんですね。理論的に理由はあるんだと思うけど、不思議です。急に楽になったんです。
プレッシャーをかけると燃えてやるから、と言われた「海の青さに」なんですが、ちょっとこのプレッシャー、燃えるにはあまりに大きくて、ライターのオイル足りません。