1999年7月19日

技術のない私がいて、技術のある人たちがいる。
技術のある人が「聞く人に受ける弾き方」を語った。
技術のある人が「音楽を音で作ろうとしている」と師匠に言われたという。

考えてしまう。そこに心は存在するのだろうか。必要ないのだろうか。

私はある意味基本をすっ飛ばして、曲そのものからテクニックを拾って走り続けた結果肉体労働に夢中になっていた。技術が身についていない間、なにか言われても口答えもできなかった。「心」を置き去りにせざるを得なかった。

でも、今私は「心」を拾いに戻ってきた気がする。

出会った技術を持っている人たちからもらった財産は計り知れないけれど、今一度原点に帰った気がする。