もっと新しい世界
だいぶ時間がたってしまいましたが・・・・・。
7月22日は立正大学で高畠一郎さんの公開授業で演奏会。ここに謙一さん参加。
7月24日、渋谷の大和田ホールにて、田嶋先生のリサイタル。
二つをついでにまとめたいわけではなくて、演奏会を続けざま聴いたことで私なりに感じたことがあるので、それをちょいと書いておこうかなと。
まずは、高畠一郎さん。以前に一度演奏を聴く機会があり、今回が2回目。
尺八本曲とのコラボで演奏した「六段」。絶妙でしたね。
「瀬音」も、「完璧」で・・・・・。
謙一さんの尺八が、ぐんと変わっていました。
とても丁寧で、なにより「若さゆえの力み」みたいなものが消えかけ、自然な響きが加わってきた感じです。
全部がこなれたとまでは言えないけど、何かを発見したらしいことは確かだと思います。
「頭での理解」から脱却すると、更に大きくなっていくんじゃないかと期待します。
そして二日後、田嶋先生のリサイタル。
ゲストが澤村祐司さんと、日吉章吾さん。そして、謙一さんが加わって。
「尾上の松」と「八重衣」。日吉さんのお筝、澤村さんの三弦。
彼らの、聴くたびの進化っていったいなんなのでしょう。
新芽がどんどん萌え出ずる感じがして、ワクワクさせられます。すごいです。
さて、田嶋先生と謙一さんのコラボ。
プログラム上では5曲中、中3曲が尺八のみ。
「根笹調+下り葉」「鹿の遠音」「本調べ+山越」というもの。
今まで田嶋先生の演奏を聴いて、何度も想像を絶する体験をしてきました。
音を聴いた瞬間、胎児のように水の中に浮遊してしまったり、演奏中自分の呼吸が尺八にあやつられてしまったり、理由も理屈もなく涙があふれて止まらなくなったり・・・・。
今回は、また違う体験をしました。
演奏を聴いているうちに、先生の尺八が見えなくなったのです。
???と、謙一さんのほうを見ると、しっかり見えています。
もう一度先生のほうを見るのですが、もう尺八は二度と見えないのです。
客席のほぼ中央に座ったので、どちらかが見えにくいということはなかったと思います。
また「なにか」が起こっています。
物理的な詮索はやめて、聴き入りました。
「大きな山」を感じました。決して怒ってもいないし、叫んでもいないのですが、得体のしれない、その規模を測ることもできない大きな大きな山です。
静かに。でも絶対にそこにある。圧倒的に、そこにいるのです。
謙一さんの尺八も、いつの日か見えなくなるのでしょうか。
その時は、どんな山になっているんでしょう。
2014年8月4日
:演奏会, もっと新しい世界
6月の田嶋謙一さんの独奏会、無事終了しました。
小さなライブではありましたが、「本気」で演奏する人と、「本気」で聴いてくれるお客様との真剣な空気の中、とても良いライブになったと思います。
尺八を知ってる人も知らない人も楽しめたライブでした。
ライブ前、田嶋さんが自分のテンションを高めていこうとしている姿も印象的でした。
田嶋さんは隔月ライブを計画していますが、毎回趣きの違うものにするとのことなので、今後、どんな雰囲気のライブになっていくのか、私も興味深々です。
全ての演奏がYouTubeにアップされ見る事ができます。
2014年7月13日
:演奏会, もっと新しい世界
尺八奏者の田嶋謙一さんが独奏会を開催します。
私は尺八を吹きませんので、細かい説明は出来ませんが、どの曲も大変な曲だと思います。それぞれ意味深い曲ばかり。
会場:おうちライブ
日時:6月22日(日) 午後2時より
料金:2,000円
問合せ:電話番号080-3002-7053
Eメール:tajimakenichi55@gmail.com
尺八の独奏で、琴古流の本曲8曲。
根笹調 山越 下り葉 手向け 古伝巣籠 打波の曲 鶴の巣籠 虚空 の予定。
ちょっと渋めのライブですが、会場は「おうち」なので、うんとラフな感じです。
尺八になじみのない方も、ちょっと気楽な感覚で「本曲」の世界に触れられるんじゃないかと思います。
また、演奏者とお客様の距離が劇的に近いので、臨場感満載です。
楽しみです!!
2014年6月8日
:演奏会, もっと新しい世界
なんの記事も書き込まないまま、「湘南の春」、終了しました。
第22回湘南の春
今回のゲストは、日吉章吾さんと阪元沙有里さんでした。
阪元さんは三弦。 日吉さんはお筝で。
うちとは絡んでいないので、すれ違いざま、ご挨拶のみになってしまいましたが。
終わってしまってからなにを書き込んでもちょっとむなしい感じですが・・・・。
当日は今まで経験したことのないようなアクシデントが満載でした。
荷物の紛失、三弦、筝の糸切れ、(特に筝の糸切れは痛い・・・・・)
曲数が増えているため、準備時間や撤収時間がとてもタイトで、楽屋はてんてこ舞い状態。
とうとう客席には行かれませんでした。チラチラ聴けたのはリハのみです。
四季の眺・打波の曲・虫の武蔵野・残光の彼方へ・時刻の砂・七小町・三つの歌
の7曲・・・・でした。
私たちは「時刻の砂」。リハはいつもそうなのですが、客席に人も入っていないので、音が散って不安を誘います。前半は16分音符での細かなピッチカートが多く、しかもピアニシモのため全体が乱れがち。
「お互いの音をよく聴いて」いたいのですが、ちょっとでも気が逸れるとむずかしい。
音が取れなかったら、空気を感じるしか手はありません。
「気」、「気」、「気」。ひたすら「気」しかない。
実際不安と緊張で考え込んでしまいましたが、メンバーがみんな明るく、話のノリがよく、最終打ち合わせの後の楽屋はキャーキャー笑いっぱなし。
力んでいた肩もほぐれたように思います。感謝です。
メンバーの中にも2曲、3曲と出番を持っている人もいて、さらに大変だったろうと思いますが、みんながんばりました。
ん~まだ疲れが残っていて、「次回」のことに頭がついていかないけど、とりあえずのテーマは9月の錦秋の会。個人的には「秋の言の葉」と川村泰山さんの「碧」を予定しています。
田嶋謙一尺八リサイタル
尺八の田嶋謙一さんの初リサイタルのお知らせを頂きました。
賛助に深海さとみ先生、高畠一郎先生をお迎えし渋谷の伝承ホールで開催されます。
曲目は詩曲一番、虚空、鶴の巣籠、八重衣の四曲です。
2014年4月21日
:演奏会, もっと新しい世界
1月16日はみなとみらいのロイヤルパークホテルにて、ある会社の50周年記念パーティーで演奏。
基本的にはBGMなのですが、会場が広く、お客様の人数も多いので、マイクをつけていただきました。総勢箏4人に尺八1人という構成。
祝賀会の合間の演奏なので、とにかく時間がタイトです。
返しのモニターがないため、ホテルのスタッフの「聴こえています」という言葉だけが頼りです。終了の合図も直前でくるので、フェイドアウトしようにもできず。緊張の連続。
ウエルカム演奏のあと、セレモニーが執り行われ、会食と同時にあらためてBGM。
予測はしていたけど、自分たちの演奏は自分たちには良く聴こえず。
かすかな音をつかまえて演奏するしかありません。
精神的にかなりハードな状態が続きます。
最終曲に野村正峰作曲の「編曲長唄越後獅子」を用意しました。
尺八のソロから始まり、いい感じです。
そのあと、17絃が混ざります。
17絃の聴かせどころ。
順調です。
前奏終盤の長いグリッサンド。
思い切り爪を当てた途端!!!・・・・・・・・・!!!
親指の爪が飛びました。(;;)
どう考えても親指の爪無しでは演奏は持ちません。
お箏の出るきっかけの音をむりくり3の指で弾いて、爪探し。
立ち立奏をしていたので、17絃の下を覗き、後ろを探し・・・・・見つかりません。
仕方がないので、演奏は箏2面、三弦、尺八に任せ、ステージを降り、後ろに引っ込んで爪入れから違う爪を出し、再びステージへ。
お箏の手と譜面を見比べ、場所を確認し、復帰。
その後は、やはり動揺があり、思い切った演奏も出来ず。
しかし、再度ステージに戻ったとき、17絃の下に爪を発見した時のほうがもっと動揺してた気がします。なんでやねんって感じですよ。
あるんですね~、あんなこと。起きるんですね~、あんなこと。
録音もしていないので、どんな風に聴こえていたかは確認もできませんが。
申し訳ございませんでした。
「ラブストーリーは突然に」って歌があったけど、ホント、「アクシデントも突然に」です。
反省してます。予備の爪持って出ることにします。
2014年1月18日
:演奏会, もっと新しい世界
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