もっと新しい世界

見たこともない壁、山、嵐 Vol.3

全曲弾き終えれば、ライブは終わってしまいます。

終わってしまえば、あとはパーティーで盛り上がって。
みんな和気あいあいと楽しい時間を過ごして。

しかしそこから私の心身の苦痛は始まるわけです。

結局、左上の歯は全滅しました。歯医者に通い、高い治療代を払い、修復してもらうのに4ヶ月かかりました。

また、腕はマッサージでは治らず、整形外科で鍼治療をしてもらい、これは治るのに半年かかってしまいました。

体にこれほどダメージが来るのは、年齢のせいだけではなく、テクニックの基礎がないのも大きな原因だと思う。
誰かに習って、基礎練習をすれば少しは変わるかもしれないけど、どう転んでもたいしたことは出来ないんじゃないかな。
って思うと、なにをしたいのかさえあいまいになってきて。

基本的には、「習う」ことをせず、自分が思ったままを思うように追求することが楽しかったはずなのです。
でも、ライブを通して、「思うように」が形になっていないと自覚せざるを得ませんでした。そんなんで「人様」にきいてもらうなんて、重大な責任を感じます。
そんなことを考え込んでいて、しかも腕は痛いし、歯はガタガタだしで、実にへこむ材料しかなくなって、ついにお筝をやめようかなって思うようになりました。

とにかくすべてに自信を失ってしまいました。
今まで自分がやっていたことすべてに自信が持てなくなってしまった。
人より上手だとは思っていなかったとは思うけど、「自分」ってものがあったはずだった。今、それすらもなかったんじゃないかって思う。

お友達の作った曲

田嶋先生のところでお知り合いになったお友達が、昔曲を作って宮城会のコンクールに出場したっていうので(・・・こんなすごいことをさらりと言ってしまうので驚くんですが・・・・)、楽譜がほしいとねだりましたら、気軽にくださいました。
ご自分の息子さんが生まれたときの感動を作詞、作曲したものです。
とてもきれいな曲です。
作れる人ってすごいなぁ。
ぶつ切りで弾くことはできるのですが、私にはとても難しくって、今お手上げ状態。
本人に演奏を録音してもらって、YouTubeにアップしたいなぁと思っています。

 

見たこともない壁、山、嵐 Vol.2

さて2回目。選曲は、すべて尺八の謙一君が担当してくれました。

それが、私の問題発生の引き金に。

とにかく、全曲きついんです。レベル高くて高くて(;;)
それでもどうにかしようと必死でした。
1回目のときは、右の上の歯が全滅して大変な思いをしましたが、2回目は、手に来ました。本番が近づくにつれ、右腕が悲鳴を上げ始めました。
練習していると、腕が熱くなってきて、骨が「ギー」って鳴るんです。
直前で整骨院に駆け込み、マッサージを受け始めたけど、もう間に合わない。
そうこうするうちに、左上の歯がおかしくなってきていたのですが、時間的にそれは無視せざるを得ませんでした。
そんな状態で本番。半べそかきながら、腕は「ギー」って鳴りながらライブやり通しました。

見たこともない壁、山、嵐

おうちライブを通して感じたこと。
自分自身のことで言えば、まず一番に、技術のなさ。ですかね。
それって結局最後もそこに尽きるかもしれない。

ライブのあり方についてはまたいろいろあります。
選曲、時間設定、MC、全体のパフォーマンス。

一番困ったのは、思っていることをその通り表現できないこと。
1回目のライブの時は、私の好みで選曲したので、苦しい曲というのはなかったけれど、やはりメンバーの力量を考えると、自分の見劣り度を痛感させられます。
終わってみて、もうこれ1回でいいかなと。
だがしかし、今一度挑戦したい。3ヶ月か4ヶ月悩んだあげく、2回目をやることにしました。

 

 

 

だけど三弦

おうちライブの反省もままならぬまま、三弦での演奏会の日が迫っていました。
2010年12月初めです。
今回は「四季の眺」をお願いしました。

「四季の眺」はとても好きな曲です。古典のなんたるかはまだ良くわからないのですが、練習してて楽しかった。歌詞も自然の美しさを歌っているというのがまたよかった。
好きになった曲を1曲、いつでも弾けるようになってみたかったので、三弦は一人で弾きたいと希望しました。

本番直前に楽屋で三の糸が切れ、大慌て。
あがっていると言う感じではないのですが、相当緊張はしていました。

出来不出来は、別のお話で。
抜粋ではありますが、止まることなく、糸が切れることもなく、ねじが戻ることもなく。とにもかくにも最後まで到達いたしました。

入門4年です。やはり、とりあえず最後まで止まらずに行けたのは素直に嬉しい。お筝に支えられていたのも良くわかりました。