第5章 飛躍、挑戦、そして新たな不安「雪月花によせて・火の鳥」

1998年7月9日

1998年7月9日

定期演奏会も終わり、呆けているところです。
どの曲も満足に出来たものはなく。むなしく。

 火の鳥。
細かいことは色々あるけれど・・・・・・
Cの部分で女史、倍速で入ってきてしまって、当然半分で向こうは終わってしまった。途中、どうしよう、どうしよう、どこやってんの?って。
仕方がないからDの突入部目指して、もう勝負かけて。
しかし、間違えてても音に気弱さがないもんだから、みんなそういう曲だと思ってくれちゃって。
間違えても、弾きなおしたり、弱い音にしたら絶対だめなんだと学びました。

今回の定期演奏会は今までで最も良くない。速度感覚が不安定なんですよ。特にフレーズの最後の一音が雑に切れてしまっている。速い曲は好きだけど、気持ちばかりが先走っているという感じで、全部尻切れトンボ状態。

 いつなのでしょう  これが肥やしになるのは
 いつなのでしょう  もう、大丈夫!になるのは
    疲れてます

1998年6月19日

1998年6月19日

2~3日練習しないだけで、たちまち筋肉が緩んでしまって、スタートし直しなんですよ。まだ型が決まってないモンで。立奏にしたり、座奏にしたり、いろいろ格闘しとりましたんですが、 親指の爪がすぐ欠けてしまいました。爪皮もなんかグズグズになってしまったので、取り替えた。途端!メチャ弾きやすくなって、糸のしるしにつけている赤鉛筆の位置が爪に対してまっすぐだったのがきれいに斜めに入るようになりました。そしたら、音がまるっきり変わって。もうウキウキランラン。

1998年6月9日

1998年6月9日

17絃、きついです。筋肉の瞬間的な緊張が甘いのですね。音が変われる気がしてたけど、まだまだ全然で。
昨年までの定期演奏会のテープ聴いているけど、やっぱり曲がぶつ切りで流れていません。
今やってる曲もやはりぶつ切りで。トランスに入っていないんですよ。歌えていない。そんな段階で17絃ですから、そりゃもう。

1998年6月4日

1998年6月4日

17絃の「型」作りが、今始まったばかりなので、手のひらの筋、ひじまでの内側、外側、肩、首、背中まで痛く、終わると腰が伸ばせず・・・・・・・。
休むとだめです。気、抜くと弾けません。
苦しくて、楽しいです。

1998年6月1日

1998年6月1日

先日女史と火の鳥の練習をした。
17絃の音量や切れが悪くて、手の角度、腕の角度さんざん直した。わくわくすると同時に恐怖心も出て。
ただプロローグ部分でトランス状態に何度か入ってしまった。怖くて、すぐ現実に戻ろうとするのでおいそれとは上手くいかないのだが、実はトランスに入ると凄く気持ちいい訳で。丸ごとそうなれたらいいなと思う。
長年の型を変えなければ弾けないものがたくさんある。これは物理的にはしばらく辛いだろうと思うけど、バラけていた音が一本の線になって響いてきて強弱だけじゃなく、部分的に音色を変えてみようかなという気持ちを初めて持つことができた。