地歌三味線の変遷と聴き比べ

9月12日に紀尾井小ホールにて、地歌三味線の変遷と「柳川、野川、九州系の三味線の聴き比べ」をテーマにした演奏会があります。
邦楽ジャーナル主催です。

2013年11月17日のこのブログ上で、「男で地唄」の紹介をしました。
その折、プログラムの中で、明治時代の三本の三味線について長谷川慎さんの解説とともに「聴き比べ」という体験をしました。
その変遷に驚き、音色に感動したことを鮮明に覚えています。

20150912地歌三味線の響きチラシ

地歌三味線の響き

その時の拡大版の演奏会かなぁと、期待も膨らむところです。

そんな中、先日宮城会関東支部の演奏会の帰り、邦楽ジャーナルの織田さんとばったり。
ちょっとお話をうかがうことが出来ました。
演奏会の企画が織田さんなので、熱心にお話してくださいました。
大きな会場ならではの仕掛けも企画されているようで、ますます興味を惹く内容のようです。
たくさんの方に、驚いて、感動してもらいたいと思います。

若手三人組のライブ 於塩山

7月29日、田嶋謙一さん、澤村祐司さん、日吉章吾さんの三人による「古典の真髄への挑戦」と題した5箇所連続公演最終日として、山梨の塩山にて演奏会がありました。
長崎、福岡、山口、大阪は遠くて無理だったけど、最終日の山梨なら行けない距離じゃないね、と夫が言い出し、急遽聴きに行くことに。

会は夜なので、石和に宿をとり、半分は夏休み旅行も兼ねて。
まずはおいしいハム屋さんで昼食を食べ、ドイツビールを1杯あおり、途中、個性的なカフェに立ち寄り、コクのあるうまいコーヒーを飲み、宿に入って温泉に浸かり、夕食は塩山駅前の小さな食堂で馬刺しと馬のモツ煮の定食をいただき、サービスで山梨の桃までついて、と、まるで旅の完結に近い状態。でも、演奏会はこれから・・・・。

会場は、塩山にある旧高野家住宅、別名甘草屋敷(江戸時代に幕府に薬種として甘草を上納していたためついた別名)といわれている巨大な民家。

演奏された曲は、尾上の松、鶴の巣籠、虚空、千鳥、八重衣の5曲。

暑い夜でした。演奏者は本当に過酷を極めたと思います。なんせ、抜粋はしませんから、それぞれの演奏時間はとてつもなく長いわけで。しかもクーラーなんぞない中で、かれらは和服です。正しい姿ではあるけれど、辛くないわけはありません。

がんばりました。熱い、熱い演奏でした。
三人とも真に一生懸命だったと思います。

尺八は、全身全霊で呼吸をし、それをいかに丁寧に音にするものなのかを改めて見せ付けられた気がします。
お筝もあれだけの大曲になると、手の動きの細かさ、速さが尋常な状態ではありません。
お筝の幅は30センチ足らずですが、じっと見ていると、あまりにも手の動きが速くて、お筝が宇宙的に大きく感じてしまいます。
三弦に至っては、演奏者が汗だくな分、楽器も汗をかいているのだと思います。何度さわっても、ねじがいうことをきかなかったそうです。
そのうえ二人とも唄も歌っている訳で、こちらも全身全霊をかけての演奏。
真摯な演奏でした。

演奏そのものがどうだとか、冷静な感覚ではなく、瞬間瞬間の三人の思いや心情に呑みこまれ、演者と同じ感覚にさせられていく。場が一体化していくんですね。
いわゆる臨場感です。こちらの気持ちも絞り込まれていきます。演者と同じように揺れ、流れ、歌い、泣く。究極の一体感です。

それぞれ、演奏すればするほど更に高い目標を持つのだろうと思いますが、山梨の暑い夜、「今」の、「今日」の三人の熱い思いに圧倒されて、興奮で夜中になっても眠れませんでした。

映画の話第2弾 

少し退屈しているので、またまた映画の話です。

以前、人に勧められていた映画の再放送をなかなかやらないので、まったくもって不慣れなのですが、レンタルビデオ屋さんに行きました。まあ、大変。借り方もわからないけれど、それ以前に探し方がわからない。行き当たりばったりならどうということもないのですが、目当てのものがあったため、途方にくれました。

どうすることも出来ず、疲れたので店員さんに聞きました。
!!!!かわいいその店員さん!、題名を聞いただけで、一切迷うことなくそのビデオのある棚へまっしぐら!。そして、「こちらです」と一言。

「神」だと思いました・・・・・・。

てなことがあって、借りたビデオは4本。「敬愛なるベートーベン」、「楽理ショパン」、「にんじん」、「ぐーぐーだって猫である」。

まずは、ベートーベン。彼の人生のほんの一部分を切り取って、デフォルメしたものでしたが、印象的なのは、やはりクライマックスのコンサートシーン。観ている私も一緒に音楽を奏でているかのような興奮に包まれました。

次にショパン。私はショパンの甘い(?)音楽が好きになれないのですが、映画を通して「何か」がわかるのではないかと思って借りました。
思惑通り、自分の無知さを思い知らされました。
そのあとネットで彼の歴史を読みました。
映画はいろんなきっかけももたらしてくれました。

やっぱり、映画っていいです。

映画好き? 私は好きです

なんにもしていなかったわけではないのですが、書き込みもいっぺん怠けると、「やる気」の復旧に相当なエネルギーが必要です。
ここんとこ演奏会の話も、みんな後手後手になってしまい、更には時間がたちすぎて書き込みする意欲も失せがちです。

というわけで、何にもしないよりは!と思い、最近観た映画の話でも書いてみようかなと思い立ちました。面白かったもののみ書きます。

基本的には洋画が好きなのですが、5月に久々日本映画を観ました。
「駆け込み女と駆け出し男」。これまた大好きな井上ひさしの作品だったので興味をひかれて。

芸達者揃いだったと思います。脚本も演出も「井上ひさし」の世界観から逸脱していなかったように感じました。長台詞、細かすぎるくらいの描写、激しさ、せつなさ、ユーモア。
映画として作り手の感覚は絶対的にあると思うけど、嫌なところがなかった。抱腹絶倒しながら、涙ぐみながら堪能しました。観たあともっとこの世界に触れたくて原作本を買いました。

7月には「トゥモローランド」を観てきました。
ディズニー映画だけど、これはタイムスリップものが大好きだという理由で。

時間的に無理だったため、吹き替え版を観ました。
良い意味で、すべからく予想を裏切られました。・・というか越えられました。
考えもつかなかった、想像もしなかった展開が繰り広げられるのです。決して子供専用ではありません。大人でも、ちゃんとドキドキワクワクします。自分の想像を超えてしまっているので、結局映画の世界に気持ちが入り込んでしまうのです。映画って、どれだけ現実との境目をなくさせるかが勝負だと私は思ってて、そういう意味でホントにどっぷり浸かっていました。

タイムスリップもの。というのも違ってて、トゥモローランドという別の世界のお話でした。
しかし、やはり字幕で観るべきでした。ニュアンスが変わってしまいます。

数日後、用事があって車で出かけました。
高速道路を走ってて、ふと、私たち(昭和生まれ)は、すでにトゥモローランドに暮らしてるんじゃないかなと思いました。

次回は、「敬愛なるベートーベン」と「楽理ショパン」のお話を書こうと思っています。

またしても、終了した湘南の春2015

本当に怠け気味です。
湘南の春、終わってしまいました。

みんな良い演奏でした。(今更・・・・・)

お客様、もう少しはいってはほしかったな・・・・・。
って、ここで前触れもしなかったので、責任も感じます。

第23回湘南の春チラシ

第23回湘南の春

私たちは「遥かなるアスガルトへ」という江戸信吾さんの曲でした。
リズムが各パートで複雑に入り組んでて、それをぴったり合わせる練習が結構厳しかったです。速度調整をしながら生理的には納得いくように工夫を重ねました。
当日、リハーサルでは会場の残響にまどわされ、ズレてるんじゃないかとみんなひやひやでしたが、リハを録音してくれた人がいたので、楽屋で確認作業にいそしみました。
お客様が入ると、残響を吸い取ってくれるので、相当楽になるのですが・・・

今回のゲストは澤村祐司さんと、阪元沙有里さん。
尺八本曲と田嶋先生と謙一さんによる「流転」以外、全曲加わっていただいています。2部では「石橋」。私たちにとっては良い勉強になるけど、すごいハードです。

さて。本番、音の返りはいまひとつで、客席にどれだけ届いているのか不安はありましたが、演奏している側は、大きなズレもなく、自分たちなりにつけた強弱もそうそう不具合もなかったかと思います。

だがしかし。ノートパソコンで録音を聴いてみると17絃(私です)が聴こえない。
理由はいろいろある。(願わくば、ノートパソコンのせいであってほしいが)
一番は、私の力量のなさ。・・・・・なんだけど、それをカバーする手段はなかったもんだろうか。
例えば、17絃の前を物理的に開く。とか、前に出る。とか。
17絃を二人にするとか。(・・・・これが一番難しい手段。今回の人数だって、やっと揃ったんだし。)
リハのとき、もうちょっとバランスを聴いてもらえたらよかったな。反省です。

演奏会が終了すると同時に来年のことを考えています。一番頭を悩ますのは、やはりメンバーの人数。趣旨を納得してもらって、一緒に楽しんでくれる人。常時募集したい。私が主宰なわけじゃないけど、参加してくれる人が増えるとうれしいです。