変化って・・・・

変化って、いつまでするんですかね。
終わりは本当にないんですかね。

というのも・・・・・・・。

私は自分大好きだから、寝るとき、自分の過去の演奏の録音を聞いているんです。
「頑張ったなぁ」と思う時もあれば、「ノリが悪いなぁ」と感じるときもあります。
が、基本、「楽しんで」きいていました。
不足を感じないわけではないけど、それはリズムだったり、音量だったり、テンポだったりでした。
それ以外、これといった疑問もなく。

ところが、先日、全く違うことに気づきました。
そんなの書くことさえ「恥」だとは思うのですが。

「音」、そのもの。
なんて軽々しい音なんだろうって。
薄い、透けて見えそうな音だと感じたんです。

「下手さ」の理由がもう一つ加わったというべきかな。
本当に驚かなきゃいけないのは、「今まで気づかなかった」ことのほうかもしれませんが。

やっと、やっと、聞こえました。
なぁんにもわかってなかったのかなぁ、やっぱり。

過酷なお稽古は続いています

今年に入って(2017年)、おさらい会の演奏曲を決めねばならず、とても自信もなく・・。
結局先生に選んでいただきました。
「深夜の月」という古典曲。唄もの。
それだって相当躊躇しましたが、6月のおさらい会まで、この曲一本で行っていいという条件がついたので、チャレンジです。

まずは、後出しじゃんけんみたいな唄のつけ方でちんぷんかんぷん。
掛け押しのオンパレードで四苦八苦。
歌詞の、揺れる女性の心理であたふた。

何度もへこみました。
「違う」と注意されても、自分がなにをやってしまっているか、よくわからない。
どうすればよくなるのかみえない。

飽きてはこないんです。わからないから。

でも、なんかちがう。

本番まであと半月もないころ、お稽古の録音を聞いていて、はたと気づくものがありました。
いつも録音を聞いて練習しているのですが、その時私は「先生の音」しか聞いていなかったんです。
キャッって感じ。
馬鹿ですね。自分の音聞いていないんです。先生の音を聞いてまねっこしようとしているのですが、「自分」は「その時」どう弾いて、どう唄ってるか。それを聞いていない。
自分にびっくりしました。

それに気づいたら、ひどいんです私の演奏。見えました。やっと。

最後のお稽古で、先生から「だいぶ仕上がってきましたね」と。

いや、時間かかりました。驚きます。

そんなこんなでついに本番です。
合同曲では「うてや鼓」の17絃担当。

個人曲は演奏前に解説をいれてくれるのですが、私の曲の解説をしてくれているのが、なんと「藤原道山」!! 「へ?」と思いつつお筝の前まで行ったのですが、「へ?」がだんだん大きくなって「え~?」となり、「え”~!?」になって、そのころにはもう胸がドキドキしてしまって。
道山さんが、池上社中にかかわっていることはわかっていたのに。会場にいることもわかっていたのに。もう体震え始めて・・・・
演奏を始めた瞬間、声が、声が・・・。震えています。まずい!と思うのですが、震えは止まらず。前半は唄の音程キープに必死。糸間違いしないよう心の中では目が吊り上がっていました。
手事に入ったころ、少し落ち着き始め、後唄では声量もだいぶ戻せたかな。
初めての環境とは言え、あんなにあがっちゃうもんですかね(;;)
演奏会終了後の反省会。
これが、1曲づつゲストの尺八の先生方や、眞吾先生、實先生から講評をいただくという世にも恐ろしい反省会なのであります。
とりあえず、實先生から「古典の唄いまわしが出来ていた。上の演奏」とお褒めの言葉。
励みになります。「次」へつなげられますように。

色々あったけど…

悩んだり、迷ったり色々ありましたが、現在、池上眞吾先生の所に弟子として入門しています。
この三月で、一年になります。

望んだ通り、過酷なお稽古が続いています。
一音、一声にダメを食らう日々。
「音」を気にし、「声」を確認し、「唄」を理解し、「空気」を読んで、「流れ」にのる・・・を同時進行!
当たり前に、「音楽」を目指すために。

理解遅く、反応鈍く、応用が利かないという3ヘタレのため、お稽古が終わっても体中から力が抜けず、帰りの道中はしばらく歩くのもおぼつかない日が続いています。
年明けから三絃も始めましたので、「おぼつかない」は倍増です。

楽しいです。幸せです。

邦楽ジャーナルに載ったんだよ

3月から4月にかけて、7か所くらいの演奏会に行ってきました。その間に湘南の春もあり、今ちょいと休憩中。
4月半ばには邦楽ジャーナルさんから連絡があり、「アマチュアばんざい」のコーナーに私を取り上げたいとのこと。
特筆すべきものはなにも持っていないけど、「アマチュアで音楽を楽しんでいる」ことには間違いないので、お受けしました。
出来上がりを読んで、びっくりです。
とりとめもなく、雑談のようにおしゃべりしていた内容の要点(私にとって極めて大切なもの)を実に的確に感じ取ってくださり、それをまたギュッと凝縮した形で文章にしてしまう。
プロですねぇ。感動的ですよ。
「マジシャンのようです」とメールしたら、「残念ながらハンカチは出せません」
「舌を巻きました」との発信に、「バーローベランメイと巻き舌でおこられずに済みましたようで幸い」と、どこまでも洒脱です。
人生、長く生きてると、こんな楽しい出会い、出来事があるもんなんですねぇ。

おうちライブ Vol.7

さる2月28日、田嶋謙一さんによるおうちライブを行いました。
今回は邦楽ジャーナルのほかフェイスブックでもご案内したのでこちらでのご紹介をちょっと忘れてしまいました。

賛助出演は日吉章吾さん。
プログラムは、現代邦楽5曲。
萌春 瑞星 詩曲Ⅰ番 夏色のアダージョ 上弦の曲

当初の目論見をはるかに越え、30人のお客様。・・・20人予定でセッティングしていたため、家の中はビッシリです。
当日飛び込みのお客様も結構いらして、あわてました。

午後2時半演奏開始。
お箏も尺八も「本物」だなと思わされます。
厚く、熱く。息を呑みます。
日吉さんは、曲の佳境に入ると、一切のものを近づけないオーラを全身から放出します。その張り詰めた空気に圧倒されるばかりです。
勿論その時は田嶋さんも同じ状況にはいっているわけで、ものすごい速度で吹いているのです。
その迫力に聴いている側は酸素を奪われそうになります。
どの曲もゆったりと静かな部分もあるのですが、同じくどの曲も激しく盛り上がっていくわけですから、そりゃ聴くほうも背筋がのびます。

例によって、田嶋さんの軽快なトークも入り、随所で笑わせてくれながら、素晴らしい雰囲気の中進行していきました。
アンコールでは、とびきりのネタで、会場は大爆笑でした。

パーティーもおおいに盛り上がり、楽しい一日になりました。
出演者、お客様両方に感謝です。